「ニャーロック・ニャームズの名推理」 ヒロモト
「名探偵はタマネギをかじる」
最近読んだ猫小説の中でトップクラスに面白かったです。
何より良かったのはギャグが至る所に挿入されているところでした。
僕は本の影響を受けやすいので、ここからは本文中にも出てくるギャグを使って書きたいと思いニャす。
さて、本書のタイトルもふざけていて面白いですね。
猫がタマネギをかじるのはありえないし、あの名探偵シャーロック・ホームズをもじっています。
タマネギとチョコは猫が食べると死ぬと言われていますが、結構な量を食べてようやく致死量みたいです。
タマネギとチョコの常習者であるニャームズいわく少量だと頭がぼーっとして気持ちいいのだそうです。本当かニャー?
それをやめさせようとするニャトソンとの友情が美しかったです。もちろんニャトソンはワトソンをもじっています。
猫パンチが強く頭脳明晰だけど、壁をつくり他の動物を見下した発言をしてしまうニャームズでしたが、だんだんと成長し猫付き合いがよくなる様子が微笑ましかったニャー。
本書は名探偵のニャーロック・ニャームズと相方のニャトソンが活躍する、日常の謎系ミステリーとなっている。
ひき逃げ事件の真相や瞬間移動の謎、多数の名前をもつ人間の正体や依頼主の過去の飼い主探しなどにも挑んでいる。
人間にとっては当たり前でも猫にとっては恐怖だし、謎であるということは多々あることがわかって良かった。
一番心に残った話は最初の話かな。
野良犬兄弟の弟を死体で見つけた兄が、日を重ねる毎に死体が移動しているのは何故かを調べてくれと依頼をした。
死体をそのままにしているのは野生に生まれたからには死体は野生に返したいという兄の信念だ。
ニャームズが普段から街を観察していたのが役に立った解決だった。
しかし、犬の死体は廃棄物扱いか。確かに(法律上は)そうなのだが、なんかやだな。
廃棄物と言いづらそうにしていたニャームズは冷たいように見えるが、温かいやつなのかもしれない。
途中でギャグの紹介を忘れていましたが、本書の見どころはギャグなのであまりネタバレしないように気をつけました。
ニャンてね。
右の写真は僕の愛用しているブックカバーです。
大分汚れていますが、とても大事にしています。
このブックカバーにはしおりにまつわる悩みをなくすことと、表紙からの余分な情報をシャットダウンできる効果があります。
主人公たちの顔は自分で決めたいのです。