スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

海といえばこの小説!

今週のお題「海」

 

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 」 原作 岩井俊二 著 大根仁

 

本書は2017年にアニメ映画化したもののノベライズ版です。どうしても映画やその原作となったドラマの「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 」の話を避けて通ることはできないので、まずはその話からです。

ちなみに原作ドラマの監督が岩井俊二さんなので、原作 岩井俊二となっています。

 

大根仁さんは「モテキ」や「バクマン。」の映画監督で有名な方です。

本書で小説デビューを果たしています。

時折脚本みたいな書き方があることなど、オリジナリティあふれる設定と描写が素晴らしかったです。

 

岩井俊二さんも映像作家として有名です。

原作は1993年、オムニバスドラマ「ifもしも」の中の一つとして公開されたものです。

当時14歳の奥菜恵さんがとてもかわいかったです。

ドラマシリーズはタイトルを「なんちゃらかんちゃら〜するか〜するか」と統一し、内容もAを選んだらこういう結末、Bを選んだらこういう結末となる、ことを描くと統一されています。

 

あらすじは「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」を調べるために典道はなずなと灯台を目指すというもの。

花火大会の日の夕方、典道は突然なずなからかけおちに誘われる。

かけおちするか迷いながらの典道だったが、なずなの母親に連れ戻されてかけおちは終わってしまう。

彼女を取り戻すため典道はもう一度同じ日をやり直すことを願う。

 

海が見える港町で二人の逃亡劇はなんとも儚い。

やり直したとしてもハッピーエンドになるのかはわからないのだが、それでも走るところに青春を感じる。

選んだテーマもいい。花火は平べったく見えるのかは僕も興味がある。(誰か教えてください。)

誰もが青春時代でやり直したいと思うことはあるのではないだろうか?あの時ああしていればを後悔しないよう、一生に一度やり直しができればいいのになんて考えてしまう。

 

本書は岩井俊二さん著の「少年たちは花火を横から見たかった」と共に発売されています。

これは原作ドラマの構想となったもので、24年の時を経て世に出てきました。

こちらもおすすめですので、映画・ドラマ・ノベライズ・構想の小説化、どれか気になったものから見れば夏が楽しくなると思います。


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