星新一さんについて
星新一さんはショートショート(以下、SSと書きます。)小説の第一人者で、SF界の重鎮です。
僕の読書生活に大きな影響を与えてくれた方でもあります。
読み始めたきっかけは姉が集めていたからと単純ですが、一度ハマってからはすごかったです。
四六時中星新一さんの本と共にあり、学校の図書室でも読み続けました。
3ページくらいの短い話にもちゃんとしたオチがあって最後はどうなるか予想しながら読むのが楽しいです。
今でも短編が好きなのは星新一さんのおかげです。
星新一さんは日本にも多大な影響を与えているような気がします。
ボッコちゃんの発表が1958年になりますので、60年前から活躍していることが分かります。
星新一さんには先見の明があったので、作中に登場する発明品は現代になり実現しているものもあります。AIとかがそうですね。
エヌ博士が冒頭に出てくると今回はどんな発明品がでてくるかのか楽しみでした。
しかし、たまに星新一さんは人を書くことができないという批判があります。
どんな容姿でどんなことを考え、どのように生きていくかは確かに詳しくは書いていないです。
しかし、それは意識してのことだと思います。
60年前の小説が今なお読まれているということは色褪せない言葉を中心に文章を作っているということです。
SSの話で特に多いものは宇宙旅行、夢のような発明品、天使や悪魔が願いを叶えてくれる、絶世の美女がでてくる話などです。
これらへの関心が薄れることは考えづらいし、美しさの基準がどれだけ変わろうとも美女とか美人という言葉を使うので、いつまでも色褪せることはなく、書店には残り続けるのだと思います。
実は僕はどちらかというとSFは苦手な方です。
ちゃんと理解できるまで説明してくれる小説が少ないので、途中でわからなくてもいいやってなってしまう傾向にあるのです。
けれど星新一さんのSFは毎回分かりやすく楽しいです。
それはSFの世界を作ろうとしているのではなく、SFが当たり前にある世界の話を書いているからだと思います。
なぜタイムリープできるのかよりもタイムリープがある世界の話の方が楽しいです。
星新一さんの少年のような心がロマンあふれる物語を生んでいるのだと思います。
書いているうちに熱くなってしまい、本の話を忘れたので二回に分けます。