「私の嫌いな10の言葉」 中島義道
中島先生は東大出身の哲学者で林修先生が尊敬する人物だ。
僕も中島先生が好きだが、それを先生に伝えてもきっと「好きにしろ」と言われるだけだろう。もしくは「うるさい!」かな。
林修先生は中島先生のことが分かるエピソードをバラエティ番組で話していた。
中島先生がハンカチを落とし、後ろにいる人が「落としましたよ」と言って先生に渡しても先生はお礼を言わない。
中島先生いわく「あなたが拾いたくてしたことだから私がお礼を言う義理はない。」とのこと。
中島先生の性格が難しいということは本書を読んですぐに分かった。先生はご自身の感じたことを包み隠さず書いてくれている。
そして中島先生の嫌いな言葉は僕にとってすごく共感できるものでした。
ここからは特に共感できたことについて書いていきます。
「」の中が本書で紹介している、先生が嫌いな言葉です。
「」の下は僕が思っていることなので傷つけてしまう人もいるかもしれませんが、先生に感化されて正直に書きます。
嫌な気分になった方はこれだからゆとりはなどと僕の聞こえないところで悪口を言って欲しいです。
「相手の気持ちを考えろよ!」
これは論点のすり替えです。この言葉を使う人の本心は俺を不快にさせるな、が大きいでしょう。
何か気にさわることをしたとは思いますが、具体的な改善策を考えさせて欲しいです。
「お前のためを思って言ってるんだぞ」
まず、僕はお前と言われると心を閉ざしてしまいますし、言わない先輩の方が好きです。
僕の為を思うのであれば手紙で伝えてくれた方が冷静に考えることができます。
「もっと素直になれよ」
あなたの前での僕が本当の僕です、ということにしておいて欲しいのですが、、、。
「謝れよ」
謝れよと言って謝らせて満足なのでしょうか?謝った後は元の関係に戻れるのでしょうか?
これを言う人の要求に一度応えると要求がエスカレートしていきそうな気がします。
「みんなが厭な気分になるじゃないか!」
みんなとは誰のことですか?アンケートとりましたか?みんなあなたの意見に賛同していますか?
これもやはり、俺を嫌な気分にさせるなですね。
さんざん書きましたが、先生はこれらの嫌いな言葉を楽しい例え話で伝えてくれています。
全体の印象として、中島先生は一人の人間を意思や哲学を持った存在として認めているので、型にはめようとすることを嫌うのかなと思いました。
本書とは別の内容ですが、先生のはなむけの言葉はとても哲学者らしくて面白いので、ぜひ一度調べてみて欲しいです。全文が書いてある記事もあります。
ただ、感動して先生を褒めてしまうと「褒めるな!」と怒られるので注意してくださいね。
最後に僕が言われて嫌だった言葉で締めます。
「(君は)もっと殻を破っていこうぜ!」
これは同級生に言われました。どうしてそこまで上から目線でものを言えるかわからないです。