スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

『粗利「だけ」見ろ』中西宏一

副題「儲かる会社が決して曲げないシンプルなルール」

 

僕は過去にはコンビニの店長をしていました。

女性のお客様には「お帰りなさいませ。お嬢様」と毎日接客しては男性客から白い目で見られていました。

えー、冗談ですよ。今回はビジネス書の話ですので、ここからは固い話が続くのです(^ ^)

そこでは、会社の方針として、とにかく売上を増やすことや、販売個数を増やすことばかりに集中してきました。あとは経費を減らすことですかね。

 

ここからは某大手コンビニ会社の話です。

7時から11時まではいい気分で開いているであろう、コンビニ本社の社員教育なのですが、まず売上を増やす方法から教わります。これには3つの方法があります。

ひとつ、客数を増やす。

これは立地によるもので、いつか限界がきます。

ふたつ、客単価を上げる。

ホットスナックはつい、買ってしまいますね。

みっつ、何度も来てもらう。

これは本部の力によるものが強いです。

このみっつを教わると、自然と客単価を上げるために頑張ろうと思います。

そのためには、新商品を積極的に仕入れて、レジ前に手に取りやすいものを置こう。

スカスカな売り場はみっともないので、多少の廃棄を出しても構わないです。

と、教わりました。そしてそれが正しいことと思っていました。上に挙げたみっつのことは間違いなく大切なことですよね。

 

本書はこれらの価値観をぶっ壊してくれました。

もちろんのことですが、本書に書いてあることがすべて事実ならばですよ。何が真実かは自分で見極めるしかないですからね^_^

そして、僕はこれはおそらく真実だろうと思ったので、こうして書いています。

 

著者の中西さんは経営コンサルタントです。

僕が経営コンサルタントをしたら、まずボーナス2倍、週休3日制を取り入れて半年で潰しそうなのですが、中西さんは10年以上も活躍しているのですからすごいです。

中西さんが提唱する経営方針はシンプルなものでしたが、とても難しそうだなぁとも思いました。

経営方針はタイトルにあるとおりです。

粗利だけを見ろ!です。これの何が難しいかというと、売上は気にしないということです。

売上を上げることの方が分かりやすく、楽しいです。チロルチョコを1週間で1000個売るのは楽しかった。しかし、そのときは粗利は見ていなかったです。

 

確かに会社の経営で必要なのは売上ではないですね。とても大事なのは間違いないのですが。

大切なのは、売上総利益ー経費=利益の内の最後に出てくる、利益です。

いくら売上が高くても、利益がでないと会社は存続しません。しかし、これはどの経営者もご存知ですね。

上の式はとても簡単にしましたが、損益計算書に書かれている内容です。

これに売上は1番上に記載されています。

そして、経費で1番高いのは人件費です。

となれば、多くの経営者がとりがちな行動は思い浮かびますね。

売上を上げろ!ただし、残業はするな!!です。もしくは、会社のためにボーナスと残業代は無しでがんばってくれ!!です。

(ちなみに粗利は売上ー原価で損益計算書の2番目に記載されています)

 

中西さんはこの状況に待ったをかけられるコンサルタントです。

やはり、粗利だけを見ろということになるのですが、それは売上を見なくてもいいです。

もっというと、売上は下がってもいいです。

そして、従業員の給料は上げます。

稼げる仕事をみんなでしようということですが、従業員さんたちのやる気までを考えているところが感動ポイントですな。

本書はこのノウハウを余すことなく書かれています。

前半は粗利を上げるためのノウハウを、後半はこのノウハウを実践した会社の改善事例について書かれています。

 

僕は簡単に見積もっても今までに500冊はビジネス本や自己啓発書を読んできました。

しかし、この本はタイトルがすごくいいですね。

「〜だけを」と言える人は覚悟のある人です。

きっと中西さんは上手くいかないことがあっても人のせいにしない方なのでしょう。

何かあったら私が悪かった。と言える方だと思います。

僕が読まないビジネス本は「なぜあなたは〜」とか「絶対に〜」とか書かれている本です。これは余談です(^^)

本書は製造業で働く方には特におすすめの一冊です。

粗利「だけ」見ろ 儲かる会社が決して曲げないシンプルなルール

粗利「だけ」見ろ 儲かる会社が決して曲げないシンプルなルール

  • 作者:中西 宏一
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/12/18
  • メディア: 新書