スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「悪夢のエレベーター」木下半太

木下半太さんは脚本家兼俳優です。

小説家としても成功するのですから凄いです。

本書は2009年に映画化も果たしているみたいですね。

僕はどうやら脚本家の方が書く小説が好きみたいで、とても楽しめました。

 

小川順が目覚めると故障して停止したエレベーターの中だった。ドアは開かない。

小川の他には男2人に女1人で計4人いる。

小川が気を失っていたのはエレベーターが急降下した衝撃で頭を打ったからだと他の3人は言う。

気がつくと携帯もない、時計もない。それは他の3人も同様だ。

非常ボタンを押し続けても応答がない。閉じ込められてなおかつ外部と連絡できない。

小川は浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに大ピンチだ。

しかも、他の3人には犯罪歴があることまで発覚した。

精神的に追い詰められた密室で、ついに事件が起こる。

 

密室のエレベーターで起こる事件というだけでもとても怖いですが(女性の方は特に怖いのかな)、物語は二転三転します。

基本的には常に密室です。エレベーター内での会話はときに愉快でときにスリリングです。

エレベーター内には4人います。

小川は浮気相手の部屋から出てきたばかりですが、妻の出産に立ち会うために急いでいます。

安井は刑務所帰りの目つきの怪しい男です。

牧原は他人の過去がわかる超能力者です。

カオルは自殺願望があるゴスロリ少女です。

愉快な4人ですね。この4人がわちゃわちゃするだけで楽しそうです。

 

本書は全三章でできています。

一章では小川が語り手です。

小川はツッコミ役みたいな感じです。

エレベーター内を俯瞰で見て、全体の概要を掴む章です。

二章では牧原が語り手です。

同じ出来事での繰り返しでも視点を変えると少し違う事件になります。

三章は安井が語り手です。物語はさらに加速します。

そして、エピローグはもう、驚きです。

 

悪夢シリーズは10作出ているみたいです。

セリフが多くてスピード感は抜群です。

脳内では簡単に映像化できるので、あっさりと楽しいものを読みたい人におすすめです!

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