スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「阪急電車」有川浩

流石、有川浩さんの作品は映像化が多いです。

本書も映画化していますが、以前に書いた「レインツリーの国」も映画化、有川浩さんの得意分野である自衛隊シリーズも映画化しています。

自衛隊シリーズの人気はとてつもないものがありますね。僕は「塩の街」を買ってはいるものの今は塩漬けにしています^_^

いつか読みたいと思います!

 

本書は大阪府の阪急電鉄は今津線を舞台としています。

片道15分の短い路線ですが、その路線を使う人たちは素敵な物語を紡ぎました。

僕は大阪に行ったことがなかったので、大阪の情報はとても楽しかったです。今津線はローカルな路線らしいのですが、本書を読みながら往復するのも楽しそうだなぁなんて思いました。

ちなみに大阪で一番行きたいところは海遊館です。楽しそう!ジンベイザメと握手したい🤩

 

内容は全ての章題に「停車駅名」を入れた16の連作短編集です。途中で折り返しもしています。

停車駅や車内での日常を切り取り、本書を編んでいます。

宝塚駅から隣り合わせに座った女性は、征志の側から一方的に見覚えがある人だった。
宝塚図書館で本を横取りした人だったのだ。まぁ彼女に悪気はないのは分かっているのだが。
外を眺めた彼女だったが、ふいに征志に話かけてきた。
これは恋の始まりがする素敵な話だ。この2人はまた出てくる。

ひとつひとつの章は短く、たくさんの語り手がいる。語り手は前に出た人について語ることもあり、物語には連動性が生まれ、スピード感が増す。

電車に乗っているときに読むのが楽しくなる工夫が随所にしてある。

 

一番気に入った話は、映画では中谷美紀さんが演じている・翔子の話だ。

翔子は婚約者を同僚に奪われたあげく、その結婚式に呼ばれている。

「討ち入り」のために純白のドレスを着て結婚式に向かった翔子。結婚式では浮きまくり、電車内ではお嫁さん扱いされる。

呪いに満ちた翔子を励ましたのは乗客の主婦だった。

電車内で純白のドレスを着ている、ヤバそうな人には関わりたくないと僕の本能は言っているが、そんな人にも優しい街、それが大阪なのかもしれない。

 

僕はフラれてたとしても呪いにかける気はないかな。

しかし、呪いをかけたくなるほど、愛した人ということであり、共に過ごした時間はとても濃かったのだろうし、結婚式をぶち壊そうとしたのはとても勇気のいることだ。

わたくしごとだが、僕は何度か、「人を本気で好きになったことありますか?」と聞かれることがある。

そう聞かれると本気ってどうやって図るんだ。計測方法を教えてくれ。と反発してしまうのだが、僕の語る愛の言葉に本気度を感じなかったということなのだろう。

本気で愛すれば、それは憎しみにも変わるものなのかもしれない。今はそのことだけ、覚えておこうと思う。

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