スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

このミス大賞作品は粒揃い

「勘違い 渡良瀬探偵事務所・十五代目の活躍」猫森夏希

 

「次に読む本が見つからないよー。どうしたらいい?スーパーノヴァさん??」

「そんなあなたに!はい、このミス大賞作品!!」

 

CM風にきめてみました(๑>◡<๑)

僕のブログでは何度もこのミス大賞作品が登場しています。僕の本棚には宝島文庫がとても多いので、それも当然です^_^

『このミステリーがすごい!』大賞は2002年に面白い作品・新しい才能を育てるために宝島社が作りました。

第1回の大賞は「四日間の奇蹟」です。

これはミステリー感が弱いものの、人情とピアノの美しい音色を描いた名作でした。

このミスについて、僕が語るときに必ず挙げるのは「チーム・バチスタの栄光」です。

僕は今まで色々な小説の2回目、3回目を楽しんできましたが、これだけは唯一、1度目を読み終えたあと、すぐに2度目を読みました。

映像化作品は多数あります。中でも「がん消滅の罠」は強烈なインパクトがありました。

 

このシリーズをなぜおすすめするかと言うと、多くの著名な作家さんの目を通しているからです。

その上で、書き直させて世に出す。面白くなる仕組みが確立されていますね。

このミスでちょっとだけ分かりづらいのは大賞をとっていなくてもこのミス大賞シリーズ作品と呼ばれることですね。

「スマホを落としただけなのに」や「連続殺人鬼カエル男」がそうですね。

これらは隠し球と呼ばれ、作家さんが「これは大賞に相応しくない」と弾いたものを編集さんが拾ったものです。僕もそんな仕事がしてみたいです。

僕は今の仕事に大!満足ですが、このミス大賞の選考委員をやってみたいという夢があるのです。

 

さて本書も隠し球です。

荒削りで、既存の枠に収める気がない本書は読んでいてハラハラしましたが、ラストは見事に納めていました。

物語は全8章で3部構成です。

始まりは「ぼくの章」です。

葬式に向かう八尋竜一の話を久遠という少女が聞き出します。

次からは「ぼくの思い出の章」が4章続きます。

この章では八尋竜一と渡良瀬良平という探偵の卵と北川雪子という少女で様々な謎に出会い、対峙します。

基本的にはこの3人の日常の謎系ミステリーです。

謎は学校にある木の下には死体が埋まっているという噂や公民館で竜一のおじいさんが殴られるというものです。

のほほんと進むのかなと思ったら後半はもうドッキドキです。

中学生になった3人は恋による関係性の崩れや合唱祭をどう乗り越えるのかなど日常の事件を経ながらも成長していきます。

そんなある日、北川雪子は姿を消します。これはとても胸が痛くなりました。

なぜ、とぼくは一生懸命考えるものの答えは出ませんが、渡良瀬良平は何かを悟っているかのようです。

ぼくは冷静沈着な渡良瀬が許せず、絶交の状態が卒業まで続きました。

そして再度「ぼくの章」を挟みます。

あとの2つの章は「僕の章」です。

ここでは久遠の友だちが語り手を努めます。

竜一の話を聞いた久遠が真相について語ります。

それはとても優しいけど、残酷でもある話でした。

 

真相はこのあらすじの紹介だけでピンとくる可能性もある、ありきたりなものでした。

しかし、中学生のときの恋を思い出させてくれるやさしい筆使いがありました。

やはり、このミス大賞シリーズは名作が多いです。

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作者名に猫が入っていたので、カテゴリを「猫 にゃあ(=^ェ^=)」にしましたが、猫は一切出ていません(笑)

宝島文庫は猫と仲良しみたいです。きっとネコネコネットワークの者が働いているのです。