スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「きらきらひかる」江國香織

本書は変人の僕から見てもいびつな形の三角関係の物語です。

変わった形の夫婦が主人公なのです。

でもとても「自然な夫婦」だとも思いました。

しかし、本当のところ僕は、本当に自然な夫婦だと思っているのか、思いたいのかはよく分かりません。

複雑な気持ちなのです。

きっと本書を読んだ方は複雑な気分になるのではないでしょうか。

 

主な登場人物は夫の睦月、妻の笑子、それぞれの両親と紺という男子大学生と瑞穂は笑子の親友です。

普通の三角関係だと睦月と瑞穂の不倫か笑子と紺の不倫の話になるかと思います。

整理しながら書くと、お医者さんの睦月とライターの笑子はお見合いで出会い、結婚しました。

笑子はアルコール中毒気味で、精神的に不安定だったので笑子の両親はひと安心でした。

睦月はゲイです。こらからは本書の言葉を使い、ホモと書きます。

睦月がホモであることは笑子の両親には秘密にしていますが、笑子にはカミングアウト済みです。

つまり、笑子は夫がホモだと知っていながら結婚しています。性行為も子どももいらないみたいです。

別居してたら、結婚がしたかったんだなと納得できますが、夫婦は同居しています。

これだけだけでも混乱ですが、さらに要素が加わります。なので、段落を変えます(^^)

 

睦月には紺という恋人がいます。

これは笑子の公認の恋人なので、不倫とは言えなさそうです。

睦月は紺と付き合い、体の関係もありますが、笑子のことも好きです。これはいわゆる恋愛感情の好きではないみたいですが。

紺は睦月に呼ばれて家に遊びに来ます。そして、笑子と仲良くなります。

笑子は紺のことが気に入り、睦月と紺の精子を混ぜて自分の卵子と組み合わせた子どもが欲しいと、ぶっ飛んだ発言をします。

誰かが本音やわがままを言ったら崩れてしまう、絶妙なバランスの三角関係の完成です。

 

笑子は小説の中では泣いてばかりです。

泣いては酒を飲んだり、睦月に物を投げつけたりします。

この家には硬い物を置かない方がいいですね(^^)

睦月は少し優しすぎるところがあります。自分が笑子を満足されられないからと、笑子にボーイフレンドを作らせようと画策します。

これは良くないですね。後で知ったときに笑子が怒ることは間違い無いでしょう。

僕もちょっとぷんぷんしました。自分なりの愛情表現でいいんじゃないかと思うのですが、僕は独身なので何も言えないです。そもそも他所の家庭のことに何も言う気はないです。

夫婦は家の中ではケンカしたり(笑子が一方的に物を投げるだけ)、金魚を浴槽で泳がせたりと、僕からは素敵な夫婦に見えました。

 

笑子の親にバレて不毛な家族会議が開かれたり、笑子は親友の瑞穂と絶交になったりと大変なこともありましたが、ここで最初の僕の発言に戻ります。

この夫婦は「自然な夫婦」ですと。

そう思ったのは笑子の発言からです。

《「どうしてこのままじゃいけないのかしら。このままでこんなに自然なのに」》

睦月もこう思っていたかは書いていませんが、僕は基本的には女性の味方です。

自然だと思っているのであれば、それは自然です。

このような夫婦の形があってもいいのではと思いました。

しかし、僕はこの形は嫌ですし、親を騙すような形の結婚もしたくはないです。

結婚とは血縁や家系とも深く関わることだと思います。もちろん親のためだけに結婚するのではないのでしょうが、親と切り離して考えるのは無理なことだと思います。

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この本ははてなブログで出会えた友だちから紹介していただいた本です。

素敵な本との出会いを感謝いたします(=^ェ^=)