スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「午後の恐竜」星新一

僕の価値観を支えてくれた作品は数多くありますが、パッと思い付くのは「地獄先生 ぬーべー」、「アウターゾーン」、そして星新一さんのショートショートの小説です。

うち2つはマンガですね。最近の悩みはマンガを読むタイミングがわからないことですが、昔は好きだったのです。

「ぬーべー」からは心霊観と守る力の大切さを学び、「アウターゾーン」からは不幸にしようとする何者かとの戦い方を学びました。

実は最近気付いたのですが、僕の書く文は「アウターゾーン」の著者の光原伸さんの書き方に似ているかもしれません。

「〜のだ。」とか解説から一気に自分が話したいことに飛ばすとかですね。これはコミックスを持ってない人にはわからないでしょうし、今回は全く関係無い話でした。

星新一さんからはありすぎて書ききれませんが、1文字1文字を大切に間違いがないように書くことを教わりました。

文を書くとき、間違いがないことがとにかく大事らしいです。短いページ数で評価される世界で未来永劫語り継がれる作家ですので、そのお言葉はとても重いです。

星新一さんのおかげで毎日、誤字脱字だけはやめようと気を抜かずに書き続けることができています。

 

さて本書はショートショートの話です。全11編とちょっと少なめですが(他に40編くらい収録されているのもあるのです)、その分内容が濃く楽しめました。

表題作の「午後の恐竜」では上にあげた3作のいいところが組み合わさっているようで、特に楽しめました。

 

「午後の恐竜」は突如恐竜の映像が現れた地球が舞台です。

恐竜(🦖🦕ギャオー)は触れることはできず、実体を持たないので、まるで立体テレビのようです。

ひとつの家族が恐竜について、この現象について話し合っています。

ニュースではこれは全世界で起きている現象で、しかも猛烈なスピードでその映像の中の時間が経過していることを語っています。

ニュースの言葉どおり、やがて恐竜の時代は終わり、哺乳類が現れ、人類が誕生します。

この映像は何を表しているのか、家族は考えてしまうのでした。

 

ここでぬーべーの話に戻ります。

今手元にぬーべーがないので、記憶だけの自分の解釈たっぷりな話になりますが、「石の記憶」の話がとても面白かったです。

ぬーべーいわく、石や岩は力を持ちやすく、ときに心霊現象を起こすらしいです。

そういえば宝石やお墓や地蔵などの怪談は多いなとも思うし、スピリチュアルな方が持つ水晶玉はなんだか力がありそうです。

ぬーべーも常に水晶玉を持ち歩きますが、ときに水晶玉が経験した妖怪の映像を立体化して暴漢を退治したり、水晶玉で強盗犯を殴ったりします^_^

 

「午後の恐竜」の中で突如現れた謎の立体映像は地球が経験してきた記憶です。(拡大解釈が過ぎるかな?)

なぜ、そんな映像が見れるのかは人間がいつか経験しうる(かもしれない)あの現象です。それはとてもリアリティを感じるものでした。

この物語は地球の行く末を案じてのものなのだと思います。星新一さんは創作は幾度も現実のものとなっているので、この本も無視できないです。

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