スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「カフーを待ちわびて」原田マハ

冒頭から物語に引き込まれてしまった。

《いつもの昼のまどろみの中で、友寄明青は確かにその音を聞いた。》

原田マハさんとは本書で初めましてなのだが、なぜかこの一文から筆者はとても素敵な文を書くだなという予感があった。

実際、その予感はあたり、最高の恋愛小説になった。

 

舞台は沖縄の離島・与那喜島。

本書では方言を手加減せずに使っているが、訳も書いてあるから読みやすい。

さらに、主要な登場人物が少なめなのが読みやすい。

明青(あきお)はその島でよろず屋を営んでいる。両親はおらず、犬と暮らしている。

血のつながりは無いが、明青と仲の良いおばあはユタ(巫女)をしている。おばあは無愛想だが、なんでも教えてくれる。

ヒロインは幸(さち)だ。突然やってきては明青の生活をかき乱す。うらやましいぜ明青(^^)

敵役みたいな存在は明青の幼なじみの俊一だ。彼は島にリゾート開発の計画を持ち込む。それは自然に優しく、多くの人の雇用を生み出し、島の財政も潤う。

俊一自身も人たらしで悪い奴では無い。土地を引き渡せと明青に行ってくるが、新しい土地やお店を高いグレードにして保障してくれる。

けど、なんかやな奴。だからもう俊一については書かない。

 

明青は右手の指がない。正確には親指しかなく、他の4本の手はくっついていて大きなこぶしになっている。

そんな明青はポケットに手を入れて歩くのが癖になっているが、ときどき母はわざと右手をつないでくれた。

このシーンには涙だったな。それだけに、母が出て行ってしまったと書いてあったのはショックだったのだが。

それもあり、どこかで明青は我慢するようになってしまった。不幸は待てば過ぎ去ると。

 

幸は明青に手紙を書く。

《あなたの絵馬を拝見しました。そして迷いながらも一筋の希望を持って、この手紙をしたためています。

あの絵馬に書いてあったあなたの言葉が本当ならば、私をあなたのお嫁にさんにしてくださいますか。

あなたにお目にかかりたく、近々お尋ねしようと決心しています。 かしこ 友寄明青様 幸》

 

この手紙の前に明青は絵馬に

《嫁に来ないか。幸せにします 与那喜島 友寄明青》

と書いていた。個人情報は書いてもいいのだ。沖縄では。

突然やってきては、今日からお世話になりますと幸は言い、明青と生活を始める。

なかなか手を出さない明青は見ててもどかしいが気持ちはわかる気がする。この日々が続いて欲しいのだ。きっと。

ここは幸からプロポーズだ!なんて言うと女性陣からブーイングが来そうだな。

ここは明青の成長のためにも明青に告白させようと見守る中盤、今だ!と応援している僕がいた。

普段、嫉妬しいの僕が認めるベストカップルだ。2人には幸せになって欲しい。

まあ、そんなこんなしてるうちにおばあが大変なことになってしまうのだけれどね。

そんな中で明青は幸を幸せにすることを決意する。

 

本書で特によかったことのひとつとして、題名がある。

「カフー」に色々な意味を持たせているのだ。

カフーは沖縄の方言で幸せという意味だ。与那喜島では果報(グッドニュース)という意味でも使われる。

カフーは明青が飼う犬の名前でもある🐕ワン!

カフーは猫派の僕も、少し犬派になびいてしまうほどかわいいやつで、明青のプロポーズの言葉のシミュレーションは「カフーが待ってる」なのだ。

 

幸せが来ないかなとを待ちわびるのは、みな一緒だが、どう行動するのか、どう生きていくのかが大事というのが本書のテーマだったように思う。

僕も旅に出よう。幸を見つけに行くのだ。

旅の様子はブログにて報告しますというとユーチューバーっぽいかな。

とても感情を揺さぶられた一冊になった。

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本書は映画化していたみたいですね。

まったく知りませんでした。それがより、楽しめた要因だったのですが。

幸は誰なのでしょうね。

読んでいるときは仲間由紀恵さんかなと思っていたのですが、幸は東北出身の色白美人です。

沖縄出身の仲間由紀恵さんだとややこしいですね。

幸は料理が苦手だけど明るく朗らかです。

ならば、小西真奈美さんか田中麗奈さんでいかがでしょうか。

幸を探しにTSUTAYAに行って来ます!