スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

倍返しだ!って言った?

「オレたちバブル入行組」池井戸潤

 

友だちに半沢さんがいまして、彼女はリクエストをたくさんされすぎていたのか、倍返しって言ってとお願いすると「はいはい、倍返し倍返し〜」とネタを見せてくれました(笑)

本書のドラマはあまりにも有名すぎますね。普段ドラマは観ない僕の兄まで夢中になっていました。

僕は観ていなかったのですが、名シーンだけは観ていました。

「あなたには十倍返しだ」とか土下座のシーンですね。一番良かったのはやはり「やられたらやり返す。倍返しだ!」と言ったシーンでしたが。

本書にもそのようなシーンはあったのですが、ドラマとは違っていました。

 

物語は半沢直樹の入社から描かれています。

この時から半沢の自信満々な感じが鼻につきます。でも、自信があるのもわかるほど、半沢は優秀な男でした。

大阪の支社で融資課長になるまで出世した半沢は支店長命令で無理に融資の承認を取り付けてしまいます。

その後融資した会社は倒産し、その損失は5億円になってしまいました。

5億円というのがまた住む世界の差を感じさせます。これの倍返しは10億円で10倍返しだと50億円ですよ。という野次は半沢には通用しないのでしょうが。

半沢は半沢に責任を押しつけようとする支店長や本社の連中と戦います。

責任を押しつける上司には腹が立ちますが、反発しまくる半沢のようにはなれません。

僕だったらどうするか、ずっと考えてしまいました。

 

果たして無事に5億円を取り戻せるのか!と煽りたいところですが、物語の中盤くらいから大勢は半沢に傾きます。

最後はあの有名な土下座のシーンですよね。

正直あまりスカッとするシーンではなかったです。損失を取り戻したのが出世に繋がるのは半沢にしかできない駆け引きがありましたし、やはり、上司を土下座させるのは気が引けます。

 

本書には「やられたらやり返す。倍返しだ!」を期待したいのですが、それに近いシーンは飲み会で友だち相手に愚痴っていたこんなセリフでした。

《「オレは基本的に性善説だ。相手が善意であり、好意を見せるのであれば、誠心誠意それに応える。だが、やられたらやり返す。泣き寝入りはしない。十倍返しだ。そしてーー潰す。二度とはい上がれないように。浅野にそれを思い知らせてやるだけのことさ」》

僕も基本的に性善説ですが、「恩を受けたら必ず返す。恩返しだ。」をモットーにしています(^^)

は置いといて、これを飲み会で言ってしまうと一気に僕たちの世界に半沢直樹が降りてきた感じがしてしまいます。

やはりドラマのように相手にツバを飛ばしながら、「倍返しだ!」と直接言って欲しかったと思うのです。

池井戸潤さんはスポーツ小説でも有名みたいなので、他のものも読んでみたいと思います。

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読んでいたときはずっとウルフルズの「借金大王」が頭の中でかかっていました。

《貸した金 返せよ 今すぐに 返せよ

さっさと 返せよ おう! 貸した金 はした金じゃねえぞ

さっさとしねえと 金も友達も消えてなくなるぞ!!》

半沢直樹はたまにヤクザみたいな借金の取り立てをします。そこがとても面白かったです。