スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

正義とは何か?

「バビロン Ⅲ-終-」 野崎まど

 

現在では3巻まで出ているシリーズの紹介です。

3が特におもしろかったので、まだ完結していませんが書きたくなりました。

10月からアニメ化するので、注目度的にはちょうどいいかもしれませんね^_^

アニメ化について調べていたら著者のコメントが面白かったので、引用させていただきます。

《国内の放送事業は公序良俗を害してはいけないと放送法で定められています。
『バビロン』は公序良俗に反する作品です。つまるところとても楽しみです。》

本書の内容が自殺について扱うものなので、このようなコメントになったのでしょう。


f:id:oomori662:20190923170151j:image

f:id:oomori662:20190923170228j:image

簡単にあらすじを書きますが、大分端折っています。

検事の正崎善(曲がったことが嫌いそうなお名前ですね)は大量自死事件を追ううちに“最悪の女”曲世愛にたどり着きます。

曲世はメドゥーサみたいな女です。彼女と関わる人は自殺してしまいます。

現実の日本では自殺は違法です。ただ、違法者は死亡しているため、責任を問うことはできません。

しかし、本書の世界での日本は自死の権利を認める「自殺法」ができます。

(政府と曲世が関与しているのかもしれません。)

今回題にした「正義とは何か?」は世界でもこの自殺法を認めるかどうかのG7での議題です。

 

ページにして300ページ近くはこの話し合いです。

各国の大統領にキャラクターや関係性があるのも面白いです。アメリカの大統領を中心に話し合いが行われます。

自殺は正義とも悪ともすぐには言えないです。現在のところ、安楽死が認められている地域もありますし、死なせる仕事の人もいます。

しかし、自殺法が成立すると誰もが自殺していい世界になります。

これを認めていいものかを「正義とは何か」を題にG7で決めるというのが、とても面白い設定です。

聖書の内容による知識の吸収や自殺したい人が会場に現れることでスピード感を出すなど飽きさせない作りになっています。

 

僕としての答えは「正義とは己の良心に従うこと」としたいのですが、それだと個人的な解釈で何をしても正義になってしまいますね。

「正義とは何かを考え続け、法律違反や悪とされることをしないこと」とも思いつきましたが、これは答えてるとは言えませんね。

この哲学テーマに僕は答えを出せませんでしたが、本書では答えを出しています。

それは………と書きたいところですが、これはぜひ皆さまにも考えて欲しいです。書くのはやめておきます。

この答えはちゃんと定義づけられていて、各国で共通の上、反証も難しいものでした。

僕もこれが答えだと思いました。今のところですけどね。

この答えが出た後、曲世が来てめちゃくちゃなことになります。

4作目がとても楽しみです。

f:id:oomori662:20190923174244j:image

本書シリーズのファンの方におすすめされて読み始めたのですが、そのファンの方は2巻での刑事対曲世が1番楽しかったそうです。

楽しみ方は人それぞれ。読書の素晴らしいところですね。