スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「レインツリーの国」 有川浩

一日一冊について書いてきて5ヶ月が経ちますが初めて有川浩さんについて書きます。

有川浩さんについては嫌な思い出が2つあるのです。

当時荻原浩さんにはまっていた僕は友だちに「ありかわひろしって男っぽい名前だけど女性作家なんだよ」と自慢げに言ってしまい、注意されて恥をかいたことが1つです。

あと片想いしていた女の子が有川浩ファンで案の定ふられてしまい、失恋のショックとともに有川浩さんから気持ちが離れてしまったことがもう1つです。

どちらも有川浩さんは悪くありませんよね。

 

本書はそんな理由も込みで思い入れのある恋愛小説です。

片想い中に読んだ、対象の女性が好きな作品だったので集中して読んだのを覚えています。

主人公の名前は向坂伸行(さきさかのぶゆき)はヒロインからはしんさんと呼ばれます。

僕の名前には信(のぶ)が入っているので、ヒロインが伸行のことをしんさんと呼ぶときになぜか僕がむずかゆくなったのを覚えています。

 

物語は向坂伸行と人見利香のラブストーリーです。

とても名著だとは思うのですが、読んでいてとてもイライラした作品でもありました。

あまり書きたくないとこですが、書かないわけにはいかないのは利香の聴覚障害のことです。

利香は高1のときに登山中の事故で両耳とも難聴になってしまったみたいです。

聞けたのに聞くことができなくなるのはとても残念なことですし、若い女性が補聴器をつけて生活しなくてはならないのは気の毒に思います。

しかも傍目にはわからない障がいなので、声をかけられて気づかなくても無視してると誤解されることも多いでしょう。伸行も利香の様子に戸惑い、誤解してしまいます。

 

イライラしたのは伸行の方にです。

余りにも無神経な発言が多過ぎます。彼らのコミュニケーションはメールが多いですが、メールでもケンカしています。

利香の心の閉ざしっぷりにはもどかしい気もしますが、「俺ら今ケンカできてるよねそれって〜」ってよく言えるな!というのは女性目線でしょうか。僕は男女がケンカしたときは大抵女性側に立ってしまうのです。

伸行は「聴覚障害のこと教えといてや、差別なんかするわけないやん」とか利香に髪を切らせて「耳を出した方がかわええやん」などとも言います。

(僕の中では伸行はチャラ男なので多少、もしくは大部分の脚色があります。)

結局こういう男がモテるんだろうなという嫉妬は読んでて胸を痛くさせました。

更に痛くなる要因として思い付くのは、伸行は必死に、見てて痛いくらいに利香の人生に関わろうとします。

俺と関わると幸せになれるよという自信と決意がモテに繋がっているのだと思います。

利香としては伸行みたいに心の門をガンガンと叩くやつは珍しいので、大切な存在になったのかもしれませんね。

僕にはそんな強引さはないよと、嫉妬です。

 

扱うテーマについて少し僕の思いを書きたくなりました。

本書では聴覚障害についてたくさんのことが書かれています。聴覚障害者の中でも手話を必要とする人と必要としない人がいるというのは考えたこともありませんでした。

伸行も勉強しますが、その前がガサツ過ぎました。重量オーバーのエレベーターに乗り続けたぐらいで怒るなよって感じです。何か事情があったことは想像つくやないかって感じです。ぷんぷん。

(この時はまだ聴覚障害には気づいていません)

 僕はこの世に生きる全員が何かしらの生きづらさを抱えながら生きていると思っています。

それが見えやすいものと見えづらいものの程度はあれど、誰もが尊重されるべき人であることは間違いないです。

なので僕は出会う人全員にていねいに接するように心がけています。年下の方にも敬語を使うのもそれが理由です。

それは無機質な対応に感じさせ、兄貴からは冷たい奴と言われることもありますが、その通りだと思うので、言わせておきましょう。

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