スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「お迎えに上がりました。」 竹林七草

副題 「国土交通省国土政策局幽冥推進課」

 

タイトルが長いからという理由で本書を避けてきましたが、読んでみたら最高級のお仕事小説でした。

そんな理由で敬遠していたら、タイトルが長いラノベとかは読めなくなってしまいますね。以後気をつけます。

本書は久しぶりに読んだお仕事小説でした。公務員の知られざる仕事を描いている素敵な物語でした。

 

主人公は朝霧夕霞(あさぎりゆうか)。悲運なことに入社式当日に会社が倒産し、無職になってしまう。

そんな中ふらりと立ち寄った公園で国土交通省の臨時職員募集の貼り紙を見つけ応募する。

ちなみに彼女は秋田県出身。僕の父と同郷だ。

今のご時世上京したものの家も職も無い人が増えているみたいだ。僕にはとても身近なものと感じている事実だ。

不思議な採用試験に合格した夕霞は晴れて採用となる。

職場は「幽冥推進課」。国土開発の邪魔になる地縛霊を説得して立ち退かせる部署だ。

夕霞の持つ霊感と霊に対してもひたむきな姿勢はその仕事にとても向いていると感じた。

 

特に良かった点は3つ。

1.公務員的な働き方

先輩の教えで夕霞は定時で帰されることが多い。定時で帰れて給料が高い。これは最高だ。

夕霞が暴走したときは優しく諭してくれる。そんな上司は辻神という妖怪だ。

2.職場の先輩方が豊か

上司は辻神という妖怪。なかなかにイケメンで夕霞をたまにドキッとさせる。2人は恋に発展するのかしないのか。

先輩は火車という猫。夕霞のリュックの中で運ばれたり、シートベルトを着用(挟まれている?)したりする姿にはニコニコしてしまう。

けど、毒舌で夕霞と言い合いになってしまうことも。

経理は百々目鬼お姉様。普段は優しいがお金に関わるミスをしてしまうと多数の目で睨まれてしまう。とても怖い。

3.地縛霊がみんないい奴

人柱になった少女の話が泣けた。彼女は村のために犠牲になってからも150年もの間橋を守ってきた。

そんな健気な彼女を立ち退かさないといけないのだから、夕霞も辛い。

しかし、それが仕事だ。立ち退きが遅れれば明日の無くなる工事業者の方もいるかもしれない。

仕事内容に悩みもがく夕霞の姿には応援せざるを得ない。

 

実際にこんな部署があってもいいなと思える小説でした。

現在は3巻まで出ているシリーズです。また、夢中になれるシリーズを発見できてとても嬉しいです。

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本書で黄色いひし形に!マークの標識は地縛霊が出るところだと知りました。

運転する方はどうかお気をつけください。