(今回は過去最長の前置きの長さです。本の話だけ読みたい方は四段落目に飛んでください。)
僕の親友に今度総合格闘技の試合があります。
ブログやSNSで使っている僕とハシビロコウと黒猫が入った絵を描いてくれた、通称ハンマーチンパンジーです。(ネーミングセンスが光っていますね。)
彼はもうすぐでプロの格闘家になれるかもの実力者です。所英男さんみたいにシンデレラボーイになれるかどうか注目です!
絵が描ける格闘家として、売れていって欲しいものです。
紹介したい本に関係するので所英男さんの話をもう少しします。
所英男さんはシンデレラボーイと紹介されることも多いですが、戦うフリーターの別名の方が広く伝わっている気がします。
かつて魔裟斗さんや山本キッドさんが出ていた大会で活躍するなど、総合格闘技界では有名ですが、下積み時代は大変だったみたいです。
そんな所英男さんが名を馳せたのはフランカ・ノゲイラという世界チャンピョン相手に大金星を挙げたのが大きいです。
本の話はここから絡みます。本書は大金星を挙げるチャンスの話です。
格闘技の世界では実力がないと大きな試合を組んでもらえません。
実力差が大きいと命の危険もあるので、当然ですよね。
その上で所属するジムが試合を組んでくれないといけません。最近ではプロモーターという言葉も浸透してきましたね。
格闘技はエンターテイメントの世界でもあるので、開催側は観ていて楽しい大会にし、稼がないといけません。
本書はそんな興業の話です。
未来もお金もない底辺ボクサー黒木は、たった一つ、夢がある。それは「かつてのライバルと世界タイトル戦で拳を交える」こと。
そんな彼のもとに、天才詐欺師・沖島とその助手の美女が現れた。沖島達は百円の契約料でその夢を実現すると言う。
藁をもつかむ気持ちで契約した黒木は、代償として平穏な生活を失うことになる。
女性に奥手、口下手、純粋すぎる、そのすべてを沖島に利用され、美女に翻弄されながら、黒木は世間を賑わす「悪役ボクサーとして」頂点へ駆け上る!
「騙しのプロ」が一発逆転のトリックを仕掛けた、奇跡の六ヶ月。
黒木は手数が少ないファイタースタイルで村田諒太選手を彷彿させます。黒木の試合シーンは見ものです。
それとプロを描くのが天才的に上手い作家、水原秀策さんはエンタメ業界にも精通しています。
こんなボクサーがいたら絶対に応援してしまいます。