面白すぎて一気読みでした。どの話もスリリングで少し怖さもありましたが。
本書の主人公はアパレルメーカーで働くみき。
みきは自分自身の男らしい部分を自覚しつつも華やかな女子的生活を送りたくて上京してきた。
本書はそんなみきが生きづらい社会で奮闘する姿を描く痛快ガールズストーリーとなっている。
とても良かったので、一話ずつ追っていこうと思う。
「♯1」
ルームシェアをしていた友だちに彼氏ができて出て行ってしまったので、みきは新たなルームメイトを探している。
そこに後藤というかなり無神経な男が現れる。
高校の同級生だった彼はみきの生活をかき乱す。
「ググれカス。」とかのみきの悪口が炸裂するが後藤のパソコンを直す姿に感心してるみきは可愛かった。
「♯2」
合コンで女子同士のケンカが勃発する。僕がこの場にいたら「仲良くして」と訳の分からないお願いをしているところだ。
「このゆとりビッチ」という悪口があった。初対面の人にこれだけの悪態をつけるのかと驚いたが、その後すぐに仲良くなった。
これが女子あるあるだとしたら、女子を理解することはあきらめよう。
「♯3」
後藤の友だち高山田と三人で飲むことに。
だが、高山田は都会で華やかな生活を送るみきに嫉妬して悪態をつく。
その後の流れはカオスだったが、みきはすぐ人のせいにする男をバッサリと切っている。
耳が痛いのなんのって。だが、みきの男を見る目は本物だと感じた。
「♯4」
仕事上のトラブルからみきの過去の回想になる。
兄貴がみきのなよなよしたところを突いていじめてくる。両親も交えたみきの進路についての家族会議が見どころだ。
我が家でも家族会議なるものがたまにあったが、それはどこの家庭でも行われていたのかと驚いた。
トラブルのブラック解決法も見どころの一つだ。
「♯5」
これも合コンの話。キラキラ女子は飲みの席が多い。
男側は年収の高い人だけのパーティーだ。
やはりここでも女同士の闘いが。みきはハードな人生を送っている。
合コンあるあるとして、みんながフリーではないということがある。
僕はこれに何度も・・・。いや、やめておこう。
合コン後の友だちとの会議が一番楽しいのも合コンあるあるだ。
「♯6」
合コンで知り合った金持ち夫妻とみき&後藤でみきの家で飲むことになる。
この夫がやなやつやなやつで、「うちに遊びにくる人はそれなりの人じゃないと、」などと平気で言う。
金持ちだから人を見下すとは限らないが、このような人は本当にいそうだ。
ここでのバトルも面白い。
始めに書いた怖さというのは女子同士の会話で悪口が多いのなんのって、しかも的を射ているからうかつに近づけない。
そして僕はよく女性をイラつかせてしまう。彼女に会ったら僕はぶっ飛ばされるかもしれない。そんな恐れも生まれた一冊でした。
でも闘う彼女をまたみたいので、続編を希望します。
本書はファッション関係の専門用語が多かった。
ニーハイってなにとか聞いたら「ググれカス。」とか言われそうだから聞けない。