「ざんねんないきもの辞典」 今泉忠明・監修
今大人気のざんねんないきものシリーズ第一弾です。
生き物の残念な生態とコミカルな絵が最後まで楽しく、大人の方でも楽しめる一冊だと思います。
唯一の弱点は書店では児童書コーナーに置いてあることですかね。
ちょっと立ち読みしてニヤケてしまうと、周りの母親たちは我が子を守り、僕に攻撃的な目線を送ってくるような気がしてしまいます。
強い母親の生態が児童書コーナーにある気がしますが、大きな声では言えません。
本書を買う時は視力8.0になって遠くから狙いを定め、一目散に狩りをするフクロウのような心構えが必要です。
ジョークだけで終えてはなんなので気に入ったものをいくつか紹介します。
「クジャクの羽は長すぎてじゃま」
オスだから仕方ないのかもしれないね。
鳴き声がイヤーンと聞こえるのも残念ポイントだ。
「雨の日が続くとミユビナマケモノは餓死する」
気温が下がると内臓が働かなくてお腹いっぱいでも餓死をしてしまうらしい。
残念というかかわいそうな生態だ。
「アライグマは食べ物をあらわない」
洗っているように見えるだけなんだとか。
動物園では食べ物を洗うがそれはヒマだかららしい。
本当かな?
「カマキリのオスはメスに食べられがち」
これは有名だが、書き方が面白い。
オスは赤ん坊の為にガマンするのさ。
僕は本書をたまに動物園で読んでいます。
ただ、残念な動物を見つけてもそのことを指摘はしません。
本人から怒られてしまいそうだし、それは個性として大事にして欲しいからです。
たくさんの動物に興味を持てるようになる素敵な一冊の紹介でした。
最後に上野動物園に通い詰めていた僕から一つ。
「ハシビロコウは結構動く」
動かない鳥、で有名なのに結構動く。
下半身は動かないというのが正しいと思います。