スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「水族館ガール」 木宮条太郎

水族館って良いですよね。

落ち着いた雰囲気に涼しい空気。でっかい蟹やマンボウの迫力、クラゲが作る幻想的な世界もとても良いですね。

僕は亀が大好きで亀が泳いでいてお腹を見せてくれたり、触ってもよかったりするとその場から動けなくなってしまいます。亀はずーっと見てても飽きないから不思議です。

僕がのんきな亀のように動けなくなっても大丈夫、時間が経てば警備員さんがもう帰りなさいと促してくれます。これを剥がしって言うらしいですね(笑)

 

僕の中で水族館はデートで行きたい場所の二位です。ちなみに一位は動物園です。

流石にデートの時は「亀!亀!!」と言わないで、ペンギンやイルカを見て楽しみます。

ペンギンは動物園にもいますが、水族館で見るペンギンの方が魅力的です。ペンギンの飼育は温度の管理が難しいので、ペンギンが元気な水族館はとてもいい水族館です。

もしかしたら夏は暑すぎ、冬は寒すぎの僕の部屋よりかは快適かもしれませんね。そんなことを考えるのも水族館の楽しみの一つです。

 

さて、前置きが長くなったが、本書のメインはイルカだ。水族館のメインがイルカと言ってもいいのだろう。

主人公の由佳は市役所勤務だったが突然水族館に出向となる。そこで文句を言いながらも必死になって動物たちの世話をするというストーリー。

たくさんの動物がでてくるお仕事小説なのだが、特にイルカの飼育と生態が面白い。

 

イルカは賢いことは知られているが、猫みたいな性格で遊ぶことが大好きらしい。イルカのショーは飼育員さんとの遊びと聞いて驚いた。

あとイルカのごはんにはビタミン剤が入れられていることがわかった。よく考えたらそうだよなとも思うのだが、由佳はすごくショックを受けていた。どうやら自然なままの姿を見てもらいたかったのに人工の食べ物を与えているのが嫌だったみたいだ。

それなら捕まえて見せ物にしてはいけないよねと思う僕は薄情なのだろうか。

他にもすごく悲しいイルカの生態があってとても勉強になったし、とても悲しくもなった。

 

そういえばNHKでドラマもしていたみたいですね。観ておけば良かったと後悔しています。

水族館が好きな方は楽しめる内容だと思います。

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表紙がとても美しいのは実業之日本社文庫の特徴かもしれません。