スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「いま、会いにゆきます」 市川拓司

梅雨が近いと思うとちょっと憂鬱です。僕は偏頭痛持ちで、雨の日は特に頭痛がひどい気がします。

何かいい対策があったら教えてほしいです。僕にできるお返しは本の紹介をもっと頑張ることくらいですが。

ちょっと強引な繋げ方ですが、雨に関係ある本といえば「いま、会いにゆきます」です。

落ち込んだとき、泣きたいときには本書がおすすめです。

 

時間をいじくるなど、ちょっと特殊な設定のある恋愛小説だが、カップルも変わっている。

大抵の恋愛小説はカップルになるまでか、カップルになってからを描くことが多いが、本書はもともと夫婦だ。お互いのことを知りつくしているからこそ、別れは悲しく出会えたときは嬉しく、でも環境は変わり続けるからいつまでも新鮮に愛おしく感じる。

そしてお互いのまだ知らない部分と出会えたとき、感動が大きい。

旦那が頼りない部分もあるが、とても理想的な夫婦に思えた。出会いもていねいに書いてくれているので二人の始めから応援できるのも嬉しい。

 

僕の中で一番の泣きポイントは息子の佑司の成長だった。

夫婦には6歳の子どもがいる。物心ついたのかわからない時期に母を亡くしているので、とても不憫に思う。

しかし、懸命に父を支える姿に感動するし、母との二度目の別れがとても泣ける。

文中に出てくる絵本は星の王子様を意識しているのだろうか。細部までのこだわりがあって本書を彩る上で重要なアイテムだ。

 

本書は中村獅童と竹内結子で映画化もしましたね。あの二人もいつまでも仲良くして欲しかったのですが、難しかったんでしょうね。


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左がハードカバーで右が文庫。色合いがとてもきれいでハードカバーの方をインテリアとして飾っています。