「ブルーマーダー」 誉田哲也
相変わらずドラマのストロベリーナイトが面白いですね。ただちょっと思うところがあって本音で語ります。
前作のキャストの方が良かった!
姫川は竹内結子の方がカッコよかったです。二階堂ふみだとかわいさが勝ってしまう。
ガンテツが江口洋介ではカッコよすぎる。前の武田鉄矢の方が本気で嫌なやつを演じていた感じがある。
と、グチっても仕方がないですね。
批判が必ずあることを承知の上で演じている二階堂ふみさんはすごいです。
ドラマも毎週楽しく観させていただいております。
今回のドラマの最大の目玉は本書が原作の「ブルーマーダー」だろう。恐らく最終回に向けての放送になるのではないかと予想している。
3週間に渡ってやって欲しいくらい楽しみだ。
本書には僕が最も魅力的に感じた犯人が登場する。
(とは言っても犯人はとても危険なやつですが、僕は危険思想の持ち主ではありません。)
刑事チームの捜査パートでは姿の見えなかった犯人にじわじわと迫っていく様子が緊張感がある。
姫川とガンテツがいちゃいちゃしてるのはちょっと嫌だったけど。
犯人パートの方は凄絶だ。
犯人はお手製の石頭ハンマーを用いて人の骨を砕き、四角くまとめて、アタッシュケースに詰める。
とても恐ろしい所業なのだが、淡々と描くことで、それが犯人の日常なのだと感じる。
信念を持って行動することや仲間想いのところはもしかしていいやつなのではという錯覚を与えられる。
この犯人に共感を与える点が誉田哲也さんの特長だと感じている。
殺人を美化するわけではないが、犯人の中では一本筋が通った正しい行動をしているようなのだ。
きっと書いているときは犯人を憑依させているのではないかと思わせる書き方だ。
分厚い小説なのに時間を感じないくらいの一気読みでした。これをテレビでやるとは、、、
あのシーンは映像化できるのだろうか、心配です。
今からとても楽しみです。