スーパーノヴァの読書日記

主に本について書いています。たまにドラマや音楽や映画についても語ります。気軽にコメントいただけたら幸いです。

「チルドレン」 伊坂幸太郎

僕は小学校の教員免許を持っていて、今までに色々な子や親御さんに面白い小説の話をしてきました。 (勝手にではありますが、司書の先生と仲良くなり、図書室の番人みたいなことをしていました。) もちろん相手の興味に合わせておすすめしますが、本書をす…

電車男は一世を風靡した。

最初にちょっと昔の話を。 僕の初デートは「電車男」の映画だった。同じバイト先の女の子を誘って奇跡的にオッケーをもらえたのだ。 館内の待ち時間では映画の主題歌である、ORANGE RANGEの「ラプパレード」が延々と流れていた。 いざ、上映。電車男がエルメ…

いつかは語りたかった心霊について

ちょっとだけ 「禁忌装置」 長江俊和 今回はとても長い上に本の話は最後です。 ですが、お付き合いいただけたら幸いです。むしろどこかで何か感じる部分があるかと思うので語り合いたいです。 おかしなことをたくさん言いますが、あなたはそー考えてるのね。…

「NNNからの使者 猫だけが知っている」 矢崎存美

これぞ猫好きの人が買わされてしまう小説。 もう読んでるときはニヤニヤしっぱなしで外で読むのを控えたほど楽しかった! 随所に遊び心があって、 まずはNNNの読み方。これはねこねこネットワークとも読むが、ぬこぬこネットワークとも読む。 なにがぬこぬこ…

「ブルーマーダー」 誉田哲也

相変わらずドラマのストロベリーナイトが面白いですね。ただちょっと思うところがあって本音で語ります。 前作のキャストの方が良かった! 姫川は竹内結子の方がカッコよかったです。二階堂ふみだとかわいさが勝ってしまう。 ガンテツが江口洋介ではカッコよ…

「震える牛」 相葉英雄

本書は僕の中でタイトルに惹きつけられた小説ランキング第一位です。 現実で起きた事件の規模が大きいぶん書籍化が難しかったのだろうか、BSEの問題を扱った小説は本書しかないように思います。 BSEの問題が起きた時、僕は小学生でこのニュースに全く興味が…

「盤上に死を描く」 井上ねこ

これは絶対に猫小説じゃないよなと思いながらもつい手にとってしまうのは悪い癖だ。筆者の名前にねことあるだけでふにゃあとなってしまう。 しかし、表紙に将棋の駒があるのも気になって手にとった。 将棋は駒の動かし方を知っている程度だが、囲碁よりかは…

僕のグルメ本

「妖怪アパートの幽雅な日常」 香月日輪 本書は学校の図書室に置かれがち。 さわやかだけじゃない若者の複雑な心境も扱うところが妙な味を出している。 主人公の夕士は進学にあたり妖怪アパートに住むことになった。 そこでは妖怪や除霊師たちとの生活を共に…

ブログを開設して一カ月の挨拶

「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介 一日一冊ブログに書くと決めて早一カ月が経ちました。 今まで読んできてくれた方、初めて読んでくれた方、深く感謝致します。 これからも頑張ります。まだまだストックはありますし、一日一冊読んだとしても全ての名著とは…

「傍聞き」 長岡弘樹

GWが終わって久しぶりの勤務に疲れたのかカゼをひいてしまいました。 そんな時に職場の近くで安くて美味しいカレー屋さんを発見して、思う存分にスパイスを体に取り入れて元気になりました。 でもやっぱりカレーは実家のが一番だなぁと思いながら本書を思い…

ビジネス書の読み方について

「『いい質問』が人を動かす」 谷原誠 今回は僕が実践しているビジネス書の読み方を中心にお話しできればと思います。 ビジネス書とは自己啓発書やお金の増やし方、働き方や専門書のことだと考えて書いています。 そんなこと知ってるし、やってるよという人…

児童向け文庫にも名作は山ほどあります。

「きみにしか聞こえない」 乙一 僕は小学校では「ズッコケ三人組」を中学校では「星新一」を高校では「ブラックジャック」を授業中に読み続けるなどして本に親しんできました。先生にはご迷惑をおかけしました。すみませんでした。 図書室や学級文庫にはたく…

「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」 尾形真理子

春といえば出会い。出会いといえば恋ですね。 僕のタイプの女性は猫みたいな人です。興味ない方、三段落目に飛んでください(笑) それは完全に実家で飼っていた猫の影響です。 飼っていた黒猫の名前は「くま」と言います。 くまとの生活は仲良いと思ったら…

「リターン」 五十嵐貴久

「リカシリーズ」の追記です。 こちらでは本書で一番怖かったところを中心に紹介させていただきます。 舞台は八王子市の高尾や阿佐ヶ谷、高円寺などの中央線沿い。 主人公はコールドケース捜査班の女刑事。 冒頭、高尾で死体が見つかった事件の捜査会議が西…

「リカ」シリーズ 五十嵐貴久

僕が読書好きになったきっかけの一つとして父が寝る前に怖い話しをしてくれたということがあります。 お墓を漁って骨を食べる老婆の話しは何度も聞きました。当時は毎度新鮮に怖がっていました。父にとってはいいお客様でしたね。 そんな父のおかげで幽霊や…

「ぜったい人に嫌われない技術」 内藤宣人

ようやく大型連休もおわりですね。 僕は今の本に囲まれている職場は好きなので休みが終わって嬉しいです。(本音ですよ。) でも仕事が嫌だったり、会いたくない人がいたりと憂うつな人もいることかと思います。 今回は新しい人間関係が築かれつつあるこの時…

僕が思う良い警察小説について

「臨場」 横山秀夫 僕はあまり警察小説は得意な方ではない。 加賀恭一郎シリーズは3作くらいしか読んでないし、十津川警部シリーズは1つしか読んでいない。 ちょっと自己分析してみると、トリックを使ったりアリバイ工作したりしてまで、殺人をしたいことに…

「ゆきの山荘の惨劇」 柴田よしき

サブタイトル「猫探偵正太郎登場」 前にも書きましたが、黒猫が大好きなこともあってこのシリーズも大好きになりました。というより一番好きなシリーズものです。 柴田よしきさんは一番好きな作家の一人なので、正直ひとりじめしたい気持ちがあって今まで紹…

旅のお供に小説

「雨と夢のあとに」 柳美里 皆さまゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか? 僕は相変わらずカフェや動物園で読書を楽しんでいます。動物園ではカップルや親子連れが多くてうらやましくて泣きそうになるので、読書カフェを開拓したいと思っている今日…

「スマホを落としただけなのに」 志賀晃

この本は発売当日に手に入れて、すぐに読み終わり、多くの人にオススメして買わせた実績があります(笑) 映画化するよという予想を周囲に宣言し、そのとおりになりましたが、誰もほめてくれずだった事を覚えています。 本書の魅力はタイトルからも伝わるよ…

「浜村渚の計算ノート」 青柳碧人

本屋さんにとっては迷惑だろうが、僕は本屋さんに一時間程入り浸り、鬼のような形相で買う文庫を選ぶことがある。 一時期本を買い過ぎて家計を圧迫した事があるので慎重になってしまうのだ。 良い本の選び方としてあとがきや解説から読む事がある。解説には…

「ふたえ」 白河三兎

令和になりましたね。これからも素晴らしい本とたくさん出会えると思うとワクワクします。 また、このブログを通じて出会えた人に心から感謝致します。 さて本書は令和に切り替わったと同時くらいに読み終えた。令和の最初にこの本を読めていてとてもラッキ…

「二年半待て」 新津きよみ

僕は雑食で本屋さんでオススメしているからには面白いのだろう!と思って勢いで買ってしまうことがよくある。 そして本棚の未読コーナーに貯めておくクセがあり、ようやく本書を読破したのは買ってから半年後だ。 新しく読むものを選ぶ時にその時の気分を大…

「アウターゾーン」 光原伸

第4巻19話「魔神の手」より 30年前のマンガを紹介します。 アウターゾーンはオムニバス形式のストーリーで主人公が毎回変わる。「笑ゥせぇるすまん」とよく似ていると言ったら作者に怒られそうだが、事実だろう。 表紙の女性はミザリィという。彼女が主人公…

「ルビンの壺が割れた」 宿野かほる

この本の発売当時、僕は書店員でした。 そこは新刊が少し安く買える最高の職場でした。 本書の宣伝用のポスターをレジの下に貼ったことをよく覚えています。 著者は覆面作家で有名な作家さんが名前を変えて出しているのではというウワサもあります。 いざ読…

東京ヤクルトスワローズについて

「96敗 それでも見える、希望の光」 長谷川昌一 父がスポーツ中継が好きで、それは僕にも受け継いでいます。格闘技も好きですが、特に野球が好きです。 父は巨人ファンですが、僕はもう20年間ヤクルトスワローズのファンを続けています。 きっかけはヤクルト…

「チーム・バチスタの栄光」 海堂尊

本書はこのミステリーがすごい!の大賞を受賞し、映画化とドラマ化もされたことで有名な小説です。 今まで色々な小説の2回目、3回目を楽しんできましたが、本書だけは唯一、1度目を読み終えたあと、すぐに2度目を読みました。 真相を知った上でも楽しめる自…

「ママの狙撃銃」 荻原浩

表紙が汚くてすみません。恐らく半身浴しながら読んでいた本だと思います。 僕の生活には常に本があって、シチュエーション毎に読む本を変えるようにしています。 通勤時、帰宅時、半身浴用で3冊同時進行の時もあるのです。 そんな中で荻原浩さんの本はいつ…

「母さんごめん、もう無理だ」 朝日新聞社会部

僕は読み物で一番大事なのはリアリティだと思っている。 もはやリアリティバカと言われてもいいくらいだ。 ほんの僅かな違和感があったら読み進められなくなってしまう。 それは現実に則したものでなくてはならない訳ではなく、SFだったらタイムスリップはあ…

「わたし、定時で帰ります。」 朱野帰子

今春注目のドラマになりました。 吉高由里子の演技はずっと見ていられます。 主人公の東山結衣はどうしても残業したくない。 18時の定時を迎えるとささっと会社を出てタイムセールのビールを飲みに中華屋へ。 定時で帰ることを許さない様々な障害を乗り越え…